とはいえ、規制や安全性、手数料の違いも大きく、どの取引所を選べば良いか迷う人も多いだろう。
この記事では、世界の仮想通貨取引所を徹底比較し、日本居住者が実際に使いやすいおすすめ海外取引所をランキング形式で紹介する。
草コイン投資やデリバティブ、NFT目的など、目的別にも選びやすいように構成している。2025年の最新動向を踏まえたリアルな情報を提供する。
海外仮想通貨取引所とは？
暗号資産（仮想通貨）の取引所には、日本国内に拠点を置く「国内取引所」と、海外に拠点を置く「海外取引所」の2種類がある。
まずは、それぞれの違いを把握することで、海外の暗号資産取引所について理解を深めよう。
海外取引所と国内取引所の違い
国内取引所は日本の金融庁に登録されており、法的な保護が整っている点が特徴だ。安心感がある反面、取り扱う銘柄数が少なく、レバレッジやDeFi、ステーキングなどの機能が制限されていることが多い。
一方で、海外取引所は日本の規制対象外であり、自由度の高い取引や多様な銘柄の取扱いが可能である。また、先進的な機能や高い流動性を提供していることが多く、より多くの投資家に支持されている。その反面、金融庁の認可を受けていないため、日本の法律では保護されない点には注意が必要だ。
以下に、海外取引所と国内取引所の主な違いをまとめた。
| 項目 | 海外取引所 | 国内取引所 |
| 対応通貨数 | 数百種類以上 | 数十種類程度 |
| レバレッジ取引 | 最大100倍以上も可 | 最大2倍程度 |
| 日本語対応 | 限られる（あるが不完全なことも） | 完全対応 |
| 法的保護 | 日本の法律対象外 | 金融庁の監督下 |
| 本人確認（KYC） | 取引所によっては不要 | 原則必要 |
このような違いを理解したうえで、取引所を選ぶことが重要だ。
海外取引所を選ぶメリット・デメリット
海外取引所を利用する最大のメリットは、豊富な取扱銘柄と高いレバレッジ設定にある。
特にアルトコインやDeFi銘柄、IEO案件など、国内では扱っていないコインにもアクセスできるのが魅力だ。
また、手数料が低く、トレーダー向けの高度な機能を持つプラットフォームも多い。
一方で、以下のようなデメリットも存在する。
- 日本語サポートが不十分な場合がある
- 資産保護に不安がある（ハッキング時の補償など）
- 国内送金に対応していないことがある
- 日本での規制強化により利用制限を受ける可能性
これらのリスクを理解し、自分に合った取引所を選ぶことが重要だ。特に初心者は、日本語対応やサポート体制がしっかりしている取引所を選ぶと安心である。
「安さ」「多さ」「速さ」だけで選ばないことが、長期的には大切だ。
海外仮想通貨取引所 総合ランキング【2025年最新】
暗号資産の取引環境は年々進化しており、2025年時点ではより使いやすく、機能性も高まっている。
しかし、海外の仮想通貨取引所すべてが日本人にとって使いやすいわけではない。
ここでは、取扱銘柄の豊富さ、安全性、取引機能、日本語対応・手数料などを総合的に評価し、2025年時点で本当に使える取引所を厳選して紹介する。
🥇 1位：Binance（バイナンス）
総合評価：★★★★★
- ✅世界最大の取引量と流動性
- ✅現物・先物・ステーキングなど多彩なサービス
- ✅日本語UIあり（日本居住者への一部制限あり）
Binanceは世界最大規模の暗号資産取引所で、流動性、機能、セキュリティの全てにおいて高水準を誇る。
手数料は基本0.1%だが、独自トークン（BNB）で支払うことで割引を受けられる。
日本居住者向けには一部制限があるものの、それを補って余りある機能性が魅力。
400種類以上の通貨に対応。現物取引・先物取引・ステーキング・IEO・ローンチパッドなど、機能も圧倒的に充実。
先物取引やステーキングも含め、総合力では他の追随を許さない。
🥈 2位：Bybit（バイビット）
総合評価：★★★★☆
- ✅デリバティブ取引に特化
- ✅UIが初心者向けで直感的、日本語完全対応
- ✅豊富なキャンペーンと高い流動性
Bybitは仮想通貨FX（デリバティブ）に強く、短期で収益を狙う中〜上級ユーザーに人気がある。UIも直感的で初心者にも使いやすく、レバレッジは最大100倍まで設定可能。
また、日本語完全対応という安心感も特徴。
手数料はやや高めだが、トレードコンテストやボーナスキャンペーンも多く、実質的な取引コストは抑えられる。
🥉 3位：MEXC（エムイーエックスシー）
総合評価：★★★★☆
- ✅上場銘柄1,000以上、アルトコインが豊富
- ✅ステーキング、ローンチパッドにも対応
- ✅日本語UI対応、手数料も安い
MEXCは草コイン・アルトコインの上場数で圧倒的な存在感を持つ。上場直後のトークンを狙いたいユーザーには特におすすめだ。ステーキングやローンチパッドもあり、利回りを狙う中長期投資にも向いている。
手数料も低く、MEXC独自トークン（MX）での割引制度もある。
UIはやや複雑だが、取扱銘柄の多さと安定したサーバー性能も魅力で、日本語にも対応。全体としてコスパの高い取引所といえる。
4️⃣ 4位：Bitget（ビットゲット）
総合評価：★★★★☆
- ✅コピートレード機能が人気、初心者でもプロに追随可能。
- ✅デリバティブ・現物どちらも対応。
- ✅日本語サポートあり。
Bitgetはプロトレーダーの戦略をそのまま真似できる「コピートレード」が最大の魅力。
初心者でも経験豊富なトレーダーに追随でき、効率的に利益を狙える。デリバティブ・現物の両対応で、幅広いユーザーに適している。
5️⃣ 5位：KuCoin（クーコイン）
総合評価：★★★☆☆
- ✅現物＋先物の対応、DeFiプロジェクトとの連携も豊富。
- ✅KYCなしでもある程度使える。
- ✅日本語化あり（ただし部分的）。
KuCoinはKYCなしでも使える利便性と、DeFiプロジェクトとの豊富な連携が魅力。
アルトコインの品揃えも多く、一定の評価を得ている。ただし、日本語対応は限定的で、初心者にはややハードルが高い部分もある。
さて、ここまで、総合力で選ぶべき海外暗号資産取引所を紹介してきたが、すべてのユーザーが同じ基準で取引所を選ぶとは限らないだろう。
草コイン投資、NFT目的、レバレッジ重視など、目的に応じて最適な取引所は異なる。
続いては、それぞれの目的や投資スタイルに合わせて選べる「用途別のおすすめ取引所」を詳しく紹介していく。
目的別｜おすすめ海外取引所
上記掲載の取引所ほどではないが、ニッチな機能や特定の投資ニーズに特化した実力派の海外暗号資産取引所も多数存在する。
たとえば、草コインに強い取引所や、NFT・IEOに力を入れている取引所、さらには手数料が安く初心者にも扱いやすい設計のプラットフォームまで、それぞれが独自の個性を持っている。
ここでは、目的別におすすめできる取引所を紹介する。これらの取引所は、それぞれ強みが異なるため、自分の目的や投資スタイルに合った取引所を選ぶことがカギだ。
アルトコイン・草コイン取引に強い取引所
メジャー通貨だけでは物足りない投資家には、アルトコインや草コインに特化した取引所が最適だ。上場直後の注目トークンや、国内では取り扱いのない銘柄へのアクセスを狙うなら、以下の取引所が候補に挙がる。
Gate.io（ゲート）
・取扱銘柄数は世界最大級。
・草コイン・新興プロジェクトが多い。
・ローンチパッドも活発。
・UIは中級者向け、日本語UIは部分対応。
Gate.ioは取引量世界トップクラスの実力派取引所。また、世界でもっともマニアックな銘柄を扱うことで知られる取引所でもある。
1000種類以上の銘柄に対応しており、IEOやエアドロップにも積極的。草コインの発掘や、IEOなどの新規トークン販売を狙う投資家に人気だ。
また、上級者向けの機能が充実しており、ステーキングやNFTマーケットなど幅広いサービスを提供している。
ただし、UI・日本語対応がやや不完全な部分があるため、初心者にはハードルが高めかもしれない。
CoinEx（コインエックス）
・比較的マイナーだが手数料が安く、使いやすい。
・多銘柄上場、草コイン投資向き。
・日本語化あり。
CoinExは比較的マイナーながらも、草コインや中小規模のアルトコインを多数上場しており、通好みのラインナップが特徴的な取引所だ。
手数料が安く、シンプルなUI設計で、初心者でも迷わず使える点が強み。日本語にも部分対応しており、サポート体制も徐々に整備されつつある。
また、独自トークン「CET（CoinEx Token）」を活用することで取引手数料の割引が受けられる仕組みもあり、長期的な利用にも向いている。
大手取引所にはない新興トークンへの早期アクセスや、堅実な運営実績を重視するユーザーにおすすめの一社。
手数料が安く、初心者向けの取引所
取引コストを抑えつつ、直感的に操作できるUIを重視するなら、初心者向けのシンプルな取引所が安心だ。ここでは、特に低手数料かつ操作性に優れたプラットフォームを紹介する。
OKX（旧OKEx）
・現物も先物も対応、ツールが強力で上級者も満足。
・手数料が全体的に安い。
・UIは比較的直感的、日本語あり。
老舗かつ信頼性が高い。特にNFT、GameFi系プロジェクトとの連携が進んでおり、取引所を超えたエコシステムを構築している。ステーキングの利回りも高め。
CoinW（コインダブリュー）
・新興だがUI・機能がシンプルで初心者向き。
・ローンチパッドもあり、キャンペーンも豊富。
・日本語対応〇。
マイナーではあるが、草コイン投資家に愛される取引所。シンプルで使いやすく、取引手数料も低い。独自トークンCETの保有で取引コストがさらに軽減される。
NFT・ステーキング・IEOなど周辺サービスが充実
単なる売買にとどまらず、NFTマーケットやステーキング、IEO（トークン販売）など、資産をより多角的に運用したい人には周辺サービスが充実した取引所が魅力だ。以下に、機能の幅広さに定評のある取引所をまとめた。
HTX（旧Huobi）
・IEO（プライムリスト）やステーキング系が充実。
・UIが使いやすく、日本語対応も良好。
・セキュリティ水準も高め。
ステーキングやIEOが強力。日本語UIも完備され、スマホアプリも使いやすい。やや中華系色が強いが、エンジニアリング力は高く、セキュリティ水準も高い。
BitMart（ビットマート）
・アルトコインとステーキングに強い。
・NFT、IEOなどサイド機能が多彩。
・日本語は部分対応。
BitMartは、アルトコインの豊富な取扱いと、NFT・IEO・ステーキングなど多彩な周辺サービスに強みを持つ海外取引所。
とくに上場直後の新興トークンを狙いたい投資家や、仮想通貨で利回りを得たいユーザーに支持されている。
日本語UIは部分対応だが、操作画面は比較的シンプルで使いやすく、スマホアプリも軽快に動作する。
ステーキングやローンチパッドも積極展開しており、短期・中期のどちらの投資戦略にも活用しやすい。
大手と比較すると知名度はやや劣るが、その分、新しい銘柄やプロジェクトに早期アクセスできる点が魅力。トレンド先取り型の投資家におすすめのプラットフォームだ。
レバレッジ・先物重視ならここ
短期トレードで利益を狙いたい、あるいは仮想通貨FXに挑戦したいなら、レバレッジや先物取引に強い取引所を選ぶべきだ。高速約定や多彩な注文機能を備えた実力派を紹介する。
BingX（ビンエックス）
・デリバティブ取引、コピートレードに特化。
・スプレッドが狭く、高速な約定が魅力。
・日本語UIあり。
レバレッジ取引とコピートレードに特化。高速で滑らない約定エンジンが魅力。初心者も上級者も、効率的にデリバティブ取引を学べる。
補足：すでに紹介した取引所で、レバレッジ・先物重視なら以下がオススメだ。
- Bitget：コピートレード対応
- Bybit：仮想通貨FXに強く、流動性も高い
分散型・ノンカストディアル志向の人向け
中央集権的な取引所を介さず、自分の資産は自分で管理したい──そんなユーザーには、分散型取引所（DEX）やノンカストディアル型プラットフォームが適している。匿名性や自己管理を重視する上級者向けの選択肢だ。
dYdX（ディーワイディーエックス）
・DEX型で、自己資産管理が可能なレバレッジ取引。
・手数料安く、セキュリティも高い。
・上級者向け、日本語未対応。
dYdX（ディーワイディーエックス）は、中央管理者を介さずに取引ができる分散型取引所（DEX）の代表格であり、特にレバレッジ取引を自己管理で行いたいユーザーに支持されている。
イーサリアムのL2ソリューション「StarkWare」を活用した高速取引を実現し、中央集権型取引所に匹敵する使い勝手を備えている。
取引手数料は比較的安価で、自己資産を自分のウォレットで完全に管理できるノンカストディアル仕様も、セキュリティを重視するユーザーには大きなメリット
運営元は透明性の高いプロジェクトチームで、コミュニティ主導のガバナンスにも力を入れている。
ただし、日本語には非対応で、操作に関しても一定の知識が求められるため、初心者にはややハードルが高い。自分で資産を管理し、規制リスクを避けたい上級者向けの選択肢と言える。
海外取引所を選ぶ際のポイント
海外暗号資産取引所は選択肢が豊富である反面、選び方を間違えると資産リスクが高くなる可能性もある。
以下では、海外取引所を選ぶうえで重要な判断基準を詳しく解説する。
安全性（セキュリティ対策）
取引所選びで最も重視すべきは「セキュリティ体制」だ。
近年はハッキング被害も多く報告されており、以下のような対策が導入されているかを必ず確認するべきだ。
- コールドウォレットでの資産保管
- 二段階認証（2FA）の設定
- アカウントログイン履歴の確認機能
- ハッキング時の補償制度の有無
「大手だから安全」という思い込みは危険であり、具体的なセキュリティ機能を必ずチェックしよう。
日本語対応・サポート体制
英語が苦手な場合は、日本語UIと日本語サポートの有無が重要になる。
トラブルが発生したときに母国語で対応してくれるかどうかは、安心感に直結する。
とくに初心者は、メールやチャットでの日本語サポートがある取引所を選ぶと安心だ。
一部取引所ではAI翻訳に頼った不自然な日本語表示もあるため、事前に確認することをおすすめする。
手数料・取扱銘柄の比較
各取引所で設定されている取引手数料や入出金手数料は異なる。
また、取り扱っている暗号資産の種類も大きな差がある。
以下に主要取引所の比較表を示す。
| 取引所 | 取扱銘柄数 | 現物取引手数料 | 出金手数料 | レバレッジ上限 |
| Binance | 約400種類 | 0.1%（BNBで割引） | 変動制 | 最大125倍 |
| BYBIT | 約300種類 | 0% | 変動制 | 最大100倍 |
| MEXC | 約1000種類 | 0.1%未満 | 低め | 最大200倍 |
| Gate.io | 約1400種類 | 0% | やや高め | 最大100倍 |
| KuCoin | 約600種類 | 0% | 中程度 | 最大100倍 |
「草コイン」を狙いたい人は、MEXCやGate.ioのように銘柄数が多い取引所が有利だ。
KYC・本人確認の有無
本人確認（KYC）が不要な取引所もあるが、多くの取引所では出金制限や機能制限が発生する。
セキュリティ面でもKYCを完了しておいたほうが安心だ。
一方で、匿名性を重視する人にとってはKYC不要の取引所が魅力的に映ることもある。
自分の投資スタイルに合わせて、KYC対応状況をチェックすることが大切だ。
「簡単に始められる＝安全に使える」ではない点に注意しよう。
初心者におすすめの海外取引所はどれ？
海外の暗号資産取引所は上級者向けのイメージが強いが、初心者でも使いやすい設計のプラットフォームも多い。
ここでは、特に初心者にとって重要な「使いやすさ」と「サポート体制」の観点から、おすすめの取引所を紹介する。
スマホ対応・UIの使いやすさ
最近の海外取引所はほとんどがスマホアプリに対応しており、PCを使わずにすべて完結できる設計が主流になっている。
その中でも、以下の3つは操作性・視認性に優れ、初心者でも安心して利用できる。
- BYBIT：スマホアプリのUIが直感的。レバレッジや注文もスムーズに操作できる。
- Binance：取引画面がシンプルで、学習コンテンツも充実。チュートリアルが多数用意されている。
- KuCoin：初心者用ダッシュボードがあり、「最初に触る取引所」としておすすめされることが多い。
特にスマホ中心で取引したい場合、アプリの使いやすさと安定性は重要な選定ポイントになる。
トラブル時の対応力・カスタマーサポート
初心者にとって、何かあったときにすぐに質問できる環境があるかどうかは非常に大きな安心材料となる。
その点で、日本語チャットサポートやFAQが充実している以下の取引所は評価が高い。
- BYBIT：日本語ライブチャットがあり、対応も比較的迅速。
- Binance：問い合わせフォームの対応はやや遅いこともあるが、ヘルプセンターの情報量が豊富。
- MEXC：日本語FAQがかなり詳細で、調べれば大抵のことは解決できる。
また、SNSやコミュニティが活発であるかどうかも、初心者がつまずいたときの「助け舟」として有効だ。
「初心者OK」と書かれていても、実際のサポート内容を事前に確認することが重要だ。
登録から取引開始までの流れ
海外暗号資産取引所を利用するには、まずアカウントを作成し、本人確認を行い、資金を入金する必要がある。
ここでは一般的な登録の流れを3ステップで紹介する。
アカウント登録手順
ほとんどの取引所では、メールアドレスまたは携帯番号を使ってアカウント登録を行う。
以下は基本的な流れだ。
- 公式サイトにアクセス
- 「登録」または「サインアップ」をクリック
- メールアドレスまたは電話番号を入力
- パスワードを設定し、認証コードを入力
- アカウント作成完了
メールアドレスはGmailなどの信頼性が高いアドレスを使うことを推奨する。
本人確認（KYC）の方法
KYC（Know Your Customer）は、一定の取引や出金を行う場合に必須となることが多い。
提出書類の例としては以下のようなものがある。
- パスポートまたは運転免許証
- 顔写真付きのセルフィー（自撮り）
- 住所確認書類（公共料金の請求書など）
登録後、本人確認の画面に従ってアップロードを進めれば、通常は24〜48時間で完了する。
取引所によっては、KYCをしないとレバレッジ取引や出金に制限がかかるので注意が必要だ。
入出金方法と注意点
仮想通貨の入金は、個別に発行されるウォレットアドレスに送金するだけで完了する。
ただし、以下の点に注意する必要がある。
- ネットワーク（チェーン）の選択を間違えない（例：ERC20かTRC20か）
- 送金先アドレスの確認は慎重に（1文字でも間違えると資産が消失する）
- 最低入金額が設定されている取引所もあるため、事前に確認する
出金時も同様に、送金先のウォレットや取引所のアドレスを正しく入力し、ネットワーク手数料を考慮すること。
入出金はシンプルなようで、ミスが致命的になる。落ち着いて操作しよう。
海外取引所利用時の注意点とリスク管理
海外の暗号資産取引所は多機能で魅力的な一方、国内取引所とは異なるリスクも存在する。
このセクションでは、実際に利用する前に知っておくべきリスクと、その管理方法について解説する。
資産管理の方法
取引所に資産を預けっぱなしにするのはリスクが高い。
過去には、取引所のハッキング事件や資金流出の事例も少なくない。
そのため、以下のような方法で資産を自衛するのが望ましい。
- 必要最低限の資産だけを取引所に置く
- 定期的にハードウォレット（例：Ledger）に移す
- 二段階認証（2FA）を必ず有効にする
- ログイン通知・出金通知をオンにしておく
特に長期保有（HODL）目的の場合は、自分自身で保管する意識が大切だ。
税金と確定申告について
日本国内に住んでいる場合、海外取引所で得た利益も課税対象になる。
雑所得として総合課税の対象となり、利益が20万円を超えると確定申告が必要になる。
取引履歴が海外取引所内だけだと、自動で損益を算出してくれる機能がないこともある。
以下のようなツールを使うと便利だ。
- cryptact（クリプタクト）：日本語対応の損益計算ツール
- Gtax：海外取引所にも対応している日本発のサービス
「海外だからバレない」は都市伝説。税務署は取引所に情報開示を求めることができる。
日本での規制状況とグレーゾーン
2025年時点では、日本の金融庁は無登録の海外取引所に対して警告やアクセス制限の動きを強めている。
実際に、Binanceを含む一部の取引所は、過去に日本居住者向けサービスを停止した経緯がある。
そのため、今後の利用にあたっては以下の点を常に意識すべきだ。
- 日本語対応している＝合法とは限らない
- VPNの利用は規約違反にあたることもある
- サービス停止のリスクがある取引所も存在する
法的なグレーゾーンに足を踏み入れないためにも、最新の規制動向を定期的にチェックすることが重要だ。
よくある質問（FAQ）
海外暗号資産取引所の利用に関して、多くの人が抱きやすい疑問をまとめた。
実際の利用前にこれらを確認しておくことで、トラブルや不安を減らすことができる。
Q. 日本人でも安全に使える？
基本的に、多くの海外取引所は日本人の登録を受け付けている。
ただし、金融庁から警告を受けている取引所もあり、将来的にサービス提供が停止されるリスクもある。
安全に使うためには、以下の点を確認しよう。
- 日本語対応があるか
- サポート体制がしっかりしているか
- セキュリティ対策が明記されているか
- 利用規約に「日本人禁止」などの記載がないか
完全な安全を保証する取引所は存在しないため、自衛意識を持って利用することが重要だ。
Q. 利益が出た場合、日本での税金は？
海外取引所で得た利益も、日本の所得税法上で「雑所得」として総合課税されるため、確定申告が必要。
以下の点に注意しておこう。
- 年間の利益が20万円を超えたら確定申告が必要
- 利益は「雑所得」として扱われ、総合課税対象
- 仮想通貨同士の交換も課税対象になる場合がある
- 損益計算は自分で行う必要がある（自動で出してくれる取引所は少ない）
面倒に思えるかもしれないが、納税を怠ると後で大きなペナルティが発生する可能性もある。
Q. KYC（本人確認）は必須？
取引所によって異なるが、出金や利用制限を受けないためにはKYCが推奨される。
Q. 日本から海外暗号資産取引所を使うのは違法？
違法ではないが、規制の影響により一部機能が制限される可能性がある。利用は自己責任で。
Q. ハッキングや凍結のリスクは？
どんなに大手でも、ハッキングのリスクはゼロではない。
また、取引所によっては突然アカウントが凍結されたり、出金が遅れるケースも報告されている。
そのため、以下のようなリスク管理が必要だ。
- 複数の取引所を併用して分散管理
- ハードウォレットでの長期保管
- 出金はこまめに行い、資金を一つの口座に集中させない
- サービス停止リスクを考慮して、規模の小さい取引所は避ける
「便利さ」の裏に「リスク」がある。だからこそ、慎重な取引が求められる。
まとめ：自分に合った取引所を選ぼう
海外仮想通貨取引所は、取扱銘柄の多さや機能の充実度、手数料の安さなどで国内取引所よりも優れている部分が多い。
一方で、規制・サポート・セキュリティといった面では慎重な選択が求められる。
この記事では、主要な海外取引所の特徴や選び方のポイント、初心者向けの使いやすさ、登録方法からリスク管理までを紹介した。
最後に、取引所ごとの比較表と、ユーザー別のおすすめ取引所をまとめておく。
各取引所の比較表
| 目的 | 取引所名 |
| 総合力重視 | Binance、Bybit、MEXC、Bitget、kuCoin |
| 草コイン投資 | MEXC、Gate.io、CoinEx |
| 手数料・初心者 | OKX、coinW |
| デリバティブ | Bitget、BingX、Bybit |
| ステーキング/NFT | HTX、BitMart |
| 分散型志向 | dYdX |
初心者・中級者・上級者別おすすめ取引所
- 初心者向け：KuCoin、BYBIT
- 中級者向け：Binance、MEXC
- 上級者向け：Gate.io、Binance（先物・IEO）
取引所選びで迷ったときは、まずは「自分が何を重視したいか」を明確にすること。
セキュリティか、取扱銘柄か、それともUIの使いやすさか。
「誰かにとっての最適」が「あなたにとっての最適」とは限らない。
自分の目的と投資スタイルに最もマッチする取引所を、しっかり比較して選ぼう。
この記事を書いた人
Aohi358｜自身もビットコインやイーサリアムだけでなく、様々なアルトコイン、ミームコインに投資している投資系ブロガー。投資歴10年以上の経験を活かし、初心者でもわかりやすい情報発信を心がけている。
